外壁塗装の費用は高額になってしまいます。築8年位から新築でキレイだった外壁が徐々に色褪せや劣化症状が発生し年月と共に徐々に劣化症状は進行してきます。そして築10年ぐらいすると外壁塗装が必要になってきそろそろ塗り替えの時期にきているな~と思ってもまとまったお金が必要になり費用の問題が出てきてしまいます。
外壁塗装の費用が今はと思っても外壁の劣化状況はどんどん進んできあともう少しだけ延ばそうと思っても外壁の劣化は待ってはくれません。下手をすると塗り替えで済んでいた外壁材が塗り替えではメンテナンスできないという事も起こってきます。
そうならない為に外壁塗装をするためのまとまった費用が無い場合はリフォームローンという手を使う事が現実的です。外壁塗装をするまとまったお金が無いからといって安い塗料や格安の外壁塗装などをすると次回の塗り替え期間が短くなりかえって高額になってしまったという事が起こってきます。そうならない為に外壁塗装をするためにお金が無い場合の活用できる方法をご紹介しています。
外壁塗装に掛るお金が変わる理由
外壁塗装の値段が全て同じという訳ではありません。建物の階数や色数などによって外壁塗装に掛るお金は変わってきますので外壁塗装に掛るお金が変わる理由をみていきましょう
お家の階数で変わる
外壁塗装は、外壁面を塗り替える為、坪数が同じだからといって2階建てのお家と3階建てのお家では外壁面が3階建てのお家の方が1階分多い為、3階建ての方が外壁塗装の相場費用が高くなってしまいます。例えば30坪のお家の場合、以下の様に外壁塗装面積が変わってきます。
階数 | 塗装面積 | 相場費用 |
平屋 | 85㎡~ | 50万円~ |
2階建て | 110㎡~ | 80万円~ |
3階建て | 150㎡~ | 100万円~ |
階数が増える事によってその分、外壁面積が増えるので外壁塗装の相場費用は変わってきます。
建物の形状などで変わる
例えば同じ2階建てで坪数や階数が同じでも外壁面積が変わってくる場合があります。
・建物形状
・窓の数や大きさ
・間取り
・デザイン
・雨戸やシャッター雨戸などの数
など同じ2階建てでも上記の様な理由から外壁塗装面積が変わってくるため費用は変わります。
色数と調合によって変わる
外壁塗装をする際、アクセントに違う色を使用したいという方も多いと思います。その様な場合、追加費用が発生する場合があります。塗料は、缶数で発注をするため色数が増えればその分缶数が増えてしまいます。
またカタログ内の標準色以外の色の場合は、色によって調合という色を作る作業をメーカーが行う為、費用が発生する場合があります。
立地条件によって変わる
外壁塗装30坪の相場費用は立地条件によっても変わる場合があります。例えば同じ2階建てでも平地に建っている2階建てと斜面に建っている2階建てではお家の高さが変わってくるため塗り替える箇所が増える場合があります。また足場を組む際に車が入る事が困難などの場合は、近くに車を停め足場の材料を運ばなくてはいけませんのでその分費用が発生する場合があります。
お家の築年数によって変わる
お家を守る外壁は外部からの雨風・直射日光などの影響を常に受けています。そのため築年数が古いほどその影響は長くなり外壁材・屋根材や雨樋・破風など傷みや劣化症状が激しく出ている場合があります。外壁や屋根にひび割れや浮き雨樋やベランダ屋根の割れなど補修工事が必要な場合もあり築年数が古くなればなるほど補修費用が発生する可能性があります。
屋根の種類・勾配で変わる
屋根塗装は、屋根の種類によっても変わってきます。屋根が『スレート屋根』・『モニエル瓦・セメント瓦』・『ガルバニウム鋼板』・『日本瓦』など屋根の種類によって塗装回数や使用する塗料が変わってきます。屋根の塗装は基本工程、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りですが洋瓦と言われる『モニエル瓦・セメント瓦』は洋瓦専用の塗料を使用しなくてはいけません。洋瓦専用の塗料はメーカー塗り替え数の指定がカタログなどに記載されており下塗り・上塗りの2回塗りとなっていますが『スレート屋根』などで使用される塗料よりも割高の費用になっています。
足場の建て方で変わる
外壁塗装をする時に必ず必要になる足場は外壁から少し離れた位置に足場を設置していきます。
外壁から離れるほど足場の面積は広くなるため、必要な材料や設置の手間が増えて、費用が高くなります。
チラシやホームページなどで「足場代無料」をアピールする業者には注意が必要です。
足場代は外壁塗装工事の時に必ず必要です。こうした業者は、足場代を無料にしても利益が出るように調整しているため、他の費用に上乗せしています。
外壁塗装のまとまったお金がない場合の4つの方法を活用しよう
外壁塗装のまとまったお金がない場合は以下の4つの方法を検討してみてください
1・リフォームローンを活用する
2・国や市町村の助成金・補助金を活用する
3・複数の業者から見積もりを取り安い業者を探す
4・火災保険が適用できるかを確認する
上記の4つの方法について詳しく解説していきます
リフォームローンを活用する
外壁の劣化症状はお金がないからといって劣化症状は待ってはくれません。今、塗り替えをしてたらこんなに傷まずに済んだのに・・・余計にお金が掛かってしまったという事が起こってきたりします。そうならない為に外壁塗装の費用が無い場合、一番現実的な方法がリフォームローンを使って外壁塗装をする方法です。
上限額が1000~2000万円、金利1,5%~ほどでローンを組めます。返済期間も10~20年と選べるので、月々の支払いを数千円に抑えることもできます。ローンと聞くと抵抗がある方もおられるかもですが外壁の劣化が酷くなるとローンの返済額、金利よりもお金が掛かってきてしまいます。
あと2,3年もう少しお金が溜まってから外壁塗装をしようと思っても劣化進行がどんどん進んでき余計に補修費が掛かってしまったという事が起こってくるかもしれません、そうならないためにリフォームローンを利用してすぐに外壁塗装をした方が劣化のリスクも減りまた補修に掛かるお金も抑える事ができ長い目で見た場合費用が抑える事ができたとなります。
リフォームローンを利用する場合は、お住まいの住宅ローンを組んでいる銀行や外壁塗装を依頼する業者さんにご相談してみてください。
国や市町村の助成金・補助金を活用する
外壁塗装をするお金がない場合は国や市町村の助成金・補助金を活用する事ができます。それぞれの地域によって内容は違ってきますが費用の一部を負担してもらえます。例として宝塚市では、令和4年の住宅リフォームに関わる助成金・補助金は現時点(令和4年6月時点)では募集がまだされていませんが令和3年の住宅リフォームに関わる助成金・補助金募集内容は、
宝塚市では、市内の施工業者(常時使用する従業員の数がおおむね20人以下の小規模事業者)を利用して市民が所有・居住している住宅などの修繕・補修等の工事を行う場合に、その経費の一部を補助します。
対象者: 工事を行う住宅(宝塚市内)の所有者であり、宝塚市に住民登録されている方。市税、国民健康保険税について滞納がない方。
※年度内において補助対象者1人につき、申し込みいただけるのは1回です。
補助額: 工事費用の10%(上限10万円)(総工事費が20万円以上の工事が対象です。)
定員 : 若干名
宝塚市の住宅リフォーム助成金・補助金の内容は上記の様になっています。
助成金が適用される条件は、塗料が指定されているものと、塗装を含むリフォーム全般に適用されるものとに分かれます。「住んでいる地域によって適用される条件が違う」こと。外壁塗装が対象外になっているケースもあるので、必ずお住いの市町村のホームページなどで詳細を確認してください。
30万円の補助金が受けれるこども未来住宅補助金についてはこちら
複数の業者から見積もりを取り安い業者を探す
外壁塗装の費用は各業者によって差が出るので、少しでも安い業者を見つけるためには複数業者から見積もりを比較するのがよいでしょう。複数社の見積もりを取ることで、10~20万円の差が出ることがあります。
ただその時は「塗料の種類」と「塗装箇所」は同じ条件で見積もりを取ってください。この2点が違うだけで費用は大きく変わってしまいますしあまり多くの業者から見積もりを取るとどれが正しいのか分からなくなってきますので3~4業者位から見積もりを取るのがベストです。
- 外壁のみ塗装
- 外壁+軒天の塗装
上記のように塗装箇所が増えるだけで、10万円ほどの差が出てしまいます。費用が安いからといって金額だけに目を向けるのではなくどこが違うのかを比較してから業者を選んでください。
火災保険が適用できるかを確認する
台風などによる自然災害によって起きた雨樋や屋根・外壁の破損などの住宅の被害は、火災保険が適用されることをご存じでしょうか。火災保険で下りた保険金を使い、雨樋や屋根・外壁の破損部分の修繕する際に高い所の作業を行う場合は、足場が必要になります。そのため一緒に外壁塗装を行えば足場費用の削減になり外壁塗装を安くするというわけですね。ただし自然災害と認められた箇所のみ適用されるます。また経年劣化での外壁塗装には適用できませんのでご注意ください。
外壁塗装でまとまったお金がないからといって絶対にやってはいけない事
外壁をほっとけばどんどん傷んで劣化してきてしまうし・・・でもお金が・・・外壁の劣化が心配だからといっても絶対にやってはいけない事があります。
・格安の業者で外壁塗装をする
・グレードの低い塗料を使用する
・外壁の劣化を放置する
・DIYで外壁塗装をする
外壁塗装に掛かるお金を安く抑えることがどれもできますがお家の事を考えるとどれもおススメ致しません。特にご自身でDIYでの塗替えは危険ですので絶対にしないでくださいね。
格安の業者で外壁塗装をする
外壁塗装に掛かるお金を抑える為に格安の業者で塗り替えをと考えておられる方も多いのではないでしょうか?外壁塗装をしないといけないけどお金がないからといって格安の業者で塗り替えをすると手抜き工事や雑な塗り替えをされる可能性があります。誰もが我が家の外壁塗装は丁寧に塗替えを行ってほしいと思うのは当然のことですが丁寧に塗り替えを行うには労力と時間が掛かってきます。労力と時間が掛かるという事は外壁塗装に掛かるお金も掛かってくるという事です。
国土交通省の職人一人当たりの人件費は28,502円となっています。外壁塗装の工事期間を10日間とした場合、一日に2人の職人さんが作業を行ったとしたら
1日の作業賃金は、28,502円×2人=57,004円必要になります。
外壁塗装の工事が終わるまでの人件費は、
57,004円×10日間=570,040円必要になります。人件費だけで約60万円ほど掛かってきます。これは人件費だけなので材料費なども他に掛かってきます。格安の業者で外壁塗装をするとこの人件費を削っているために作業が雑・手抜きをするといった事をします。お金がないからといって格安の業者で外壁塗装をすると手抜き工事をされていたという事はよくある話で一体何のために塗り替えをしたのか・・・という事になってしまいます
グレードの低い塗料で外壁塗装をする
グレードの低い塗料とは塗料の持っている寿命の事でいわゆる耐久性のことを指します。耐久性が低い塗料を使用して塗り替えを行うと外壁塗装をする周期が短くなり逆に生涯費用が掛かって掛かってきてしまいます。安い分だけ耐久性が短いので費用の無駄になってしまいます。
塗料のグレード | 3回塗り単価(㎡) | 耐用年数 |
アクリル塗料 | 1300~1800円 | 3~7年 |
ウレタン塗料 | 2000~2300円 | 5~10年 |
シリコン塗料 | 2500~3600円 | 10~13年 |
フッ素塗料 | 3600~4500円 | 13~20年 |
例えば現在外壁塗装で主流となっているシリコン塗料での塗替えなら塗料代が30坪の住宅で30万円前後になります。塗料をアクリル塗料に変えると30坪の塗料代が半額の15万円ほどになります。
例えばシリコン塗料を使った工事の総費用が80万円だとしたら、以下のようになります。
- シリコン塗料:80万円(30坪)
- アクリル塗料:65万円(30坪)
いっけんアクリル塗料の方がお得に見えるかもしれませんが、実はアクリル塗料で外壁塗装をした方が耐用年数が短いためシリコン塗料を使った時に比べて工事回数が増えてしまい逆に高くなってしまいます。
10年間で必要な塗装回数 | 合計費用 | |
アクリル塗料 | 2回 | 130万円 |
シリコン塗料 | 1回 | 80万円 |
外壁塗装をしないといけない・・・けどお金がない・・・からといってグレードが低くて安い塗料で塗り替えをすると生涯の我が家に掛かる外壁塗装メンテナンスコストが逆に高くなってしまうという事が起こります。
外壁塗装をせずに劣化を放置する
外壁塗装に掛けるお金がないからといって外壁メンテナンスを放置する事は一番やってはいけないことです。外壁塗装というメンテナンスの目的は、柱や梁などのお家の骨組みを守っている外壁材を守るのが目的です。
写真の様にお家の骨組みはこの様に作られています。この上に外壁材などが貼られて骨組みを守っています。この骨組みに雨などが浸入すると骨組みが腐ってしまい家が傾いてしまったなどの大きな被害が起こってきます。そうならないために外部からの守っているのが外壁材になります。この外壁材も永久に耐久性がもつものではなく長年の外部からの直射日光や雨風の影響で劣化してしまいます。外壁材の劣化を守る役割が塗装ということなんですね
外壁塗装をしないで放置しておくと外壁材に水分が含まれ外壁材がもろくなり年月と共に徐々にお家の骨組み部分まで侵入し骨組み部分を痛めてしまいます。こうなると外壁塗装費用が80万円ですんでいたメンテナンスが200万円、300万円と莫大な費用が掛かってきてしまいます。外壁塗装の費用は高額ですが外壁塗装をしないで放置すると劣化が進んできそれ以上にお金が掛かりますので劣化が進む前に外壁の塗り替えをした方がメンテナンスコストを抑える事ができます。
DIYで外壁塗装をする
最近はホームセンターやネットなどで塗料や道具をそろえる事ができます。そのため外壁塗装に掛けるお金がないからDIYで塗り替えをと思っている方もおられると思いますがDIYでの外壁塗装は絶対にやってはいけません。
外壁塗装は2階の外壁など高い所の外壁も塗り替えを行います。DIYで外壁塗装をして落下して大けがをしてしまったという事も起こります。また外壁塗装に使用する塗料の性質を十分理解せずにDIYで塗り替えをすると塗料のもっている性質を発揮できず外壁が剥がれや膨れてきたなどの症状が出てきます。外壁塗装に掛ける費用がないからDIYで塗り替えをする事はせっかく塗り替えたのに剥がれが数年で起こると逆に費用が高くなってしまい無駄になってしまいます。
外壁塗装のお金がなくても適正にするために
外壁塗装のお金がなくても適正な外壁塗装をする事が重要なことです。適正に外壁塗装をするポイントを解説しています。
優良業者を選ぶ
国民消費者センターに寄せられる相談内容で一番多いのが外壁屋根塗装リフォームと言われています。
相談が2019年度は5,549件も寄せられています
※国民消費者センター参照
外壁屋根塗装はお家の外壁を塗り替えるためにお家の廻りを足場を建てシートで覆われてしまいます。そのため手抜き工事をしても外部からは全くわからないため不安になって国民消費者センターに相談される方が多くおられます。
外壁屋根塗装中、誰が工程を検査してくれるのかなど工事中の体制がしっかりとしていない業者に外壁屋根塗装を依頼すると高額な金額で雑な工事をされる可能性があります。
わが家の外壁屋根塗装で被害にあわない為にも
・外壁屋根塗装中、工事の体制がしっかりとしているところ(例えば検査は塗る職人と別の人が工事監理をするなど)
・施工技術が高い
・地域密着で工事をしている
・悩みや要望を真摯に聞いてくれる
・有資格者が会社に在籍している
・塗料・工法などのメリットとデメリットを説明してくれる
といった業者を選ぶ様にしましょう。
格安の外壁屋根塗装に手を出さない
なるべく安く外壁屋根塗装を行いたいというお気持ちよくわかりますが外壁屋塗装費用相場よりも安い場合は何かしら手抜き工事などをしないと外壁塗装の費用は下がる事はありません。安いからといってわが家の外壁塗装・・・せっかくキレイにメンテナンスをと思ってしても手抜き工事をされてしまったら一体何のために外壁塗装をしたのかわからなくなってしまいます。ですので外壁塗装費用相場よりも安い場合は手を出さない様にしましょう。
戸建て住宅を持ったなら絶対に必要になる外壁塗装メンテナンス費用を貯めておこう
戸建ての持ち家を持った場合は、マンションなどと違いメンテナンス費用はご自身で貯めなければいけません。その為、次回の外壁塗装費用を今からでも貯めておきましょう。
外壁塗装にかかる費用は30坪前後のお家で約60~80万円ほど。例えばシリコン塗料を使えば10~15年ごとに塗り替えメンテナンスが必要になってきます。そのために毎月決まった金額を10年かけてためておくことをおススメ致します。外壁塗装に必要なお金を用意できない場合は、計画的にお金をためておくしかありません。先延ばしにすればするほど、劣化が進み余計な費用がかかります。月数千円でいいので「外壁塗装の資金」をためておきましょう。
まとめ
外壁塗装はお家を持った以上必ず必要になってくるメンテナンスです。外壁の劣化症状はどんどん年月と共に進んでき待ってはくれません。外壁塗装に掛けるまとまった費用が無い場合はリフォームローンや国や市町村の助成金・補助金などを利用する事を検討してみましょう。また外壁塗装に掛けるお金が無いからといって格安の業者・外壁塗装せずに放置する・DIYで塗り替えをするという事はお家の生涯メンテナンスコストが高くなってしまいます。適切な費用と時期で外壁塗装をする事がお家の生涯メンテナンスコストをぐんっと抑える方法です。